二次創作サイド公開と、今年の業務のこと

オウガバトル64より、リチャード・グレンデル。直前まで「北斗の拳イチゴ味」を読んでいたのでだいぶ画風が引っ張られたのを修正していました。リチャードが当時散々ラオウ似と言われていたから。ちなみにボルドウィンはサウザーと言われていた思い出があります。

表題の通り、なんとか二次創作サイドの体裁だけ整えました。まだスプラと人狼以外のファンアートを載せるページが出来ていないのはご愛敬で。時間を見つけて作成します。
新生二次創作サイド「DAWN HANGAR」

最近唐突にオウガ64熱が復活していたので、たまにぼちぼち自分用の絵を描いていました。いざ自分がゲーム制作側に回ると年々ファンアートや二次創作を作るのに気が引けてきます。ということもあり、趣味の絵を殆ど描けていないとはいえ、公開するのも何だかな、というものは描いていました。ほんとに自分のためだけの絵って公開しないんですよ。見せてもいいと言えばいいんですが、見ても楽しくないと思います。出来ではなく、あまりにも独り善がりな絵だから。昔から「自分用」「コミュニケーション用」をはっきり分けて描くタイプなので、それで承認欲求も控えめなんだろうなと思います。あるにはありますよ、勿論。

承認欲求といえば先日ふと、ゲーム業界に転職した時の最初の会社のADさんの事を思い出しました。たぶん師匠と言っても過言では無く、コンセプトアートをはじめとして兎に角2Dに関する業務全般、あらゆる事を叩きこんでくれた恩人と言えば恩人です。その人が業界の影武者トーセ出身という事もあって、「別に自分の成果を表に出さなくてもいい。ゲームがいいものになればいい、お客さんが喜んでくれるものになればそれでいい」という精神は、そこで強化された感はあります。
また「アート制作とは何か」の根本的な考え方を手取り足取りあれこれ教えて貰ったので、今なんとか、自分の経験も重ね合わせて言語化して後輩さんに教えるという場面で大変役に立っています。意外とゲーム会社って新人教育みたいな事はしないですし、根本的な考え方や姿勢というものは人によりけりで特に教わらない例も多いので、有難い師匠であり、得がたい経験だったとも思います。

話は変わりますが「北斗の拳」は小さい頃ちょっとだけ読んだ事があります。さすがに幼心にだいぶ刺激が強かったので読み進めるのは困難でしたが、キャラクターがやたらとかっこいいという事だけは刻まれていて、影響もばっちり受けていると思います。
「北斗の拳イチゴ味」はバイオレンスが皆無と言っていいマイルドギャグ仕様で、しかも絵柄は御本家とそっくりという事もあって大変楽しく読ませて貰っています。
途中で読み止まっていたのを思い出して最新刊まで一気に買いました。今までの短編ギャグからもはやアナザーストーリーと言ってもいい内容になってきていて、滅茶苦茶続きが楽しみです。諸事情で休載されているとの事で、そのご事情はわからないものの、どうか無理なく、またいつか再開される事を願ってやみません。
それにしても、恐らく予期しなかったオファーでここまで似せて、しかも現代の感性で練り上げられているのはほんとに凄いなと思います。

そしてタイトルの絵の話。
デジタルイラストを始めた時から、目に入る絵の何もかも素敵だなと思っては「どうやって描いているんだろう」と、完成品から逆算するように観察して片っ端から真似してきたので、器用貧乏、何もかも広く浅く、似せきれない程度にカバーしているとは自覚しています。何分自我が強すぎて、似せようと思ってもうまく似せられないみたいです。基礎画力が無いと言われたら返す言葉もございません。

さておき、自我も個性らしいものもがっちり存在しているものの、絵のスタイルは気分次第で変わるという人間なので、最初に明確な着地点を設けないと今回の絵のように散々迷って修正する事になります。
デフォルメ具合はどうするのか、塗り方はどうするのか、あれこれを後から考えるとややこしい事になってしまうので、最初に「この画風で行く」と決めなければいけません。そういう意味で毎回「どうやって絵を描いていたっけ」というボケを一人でやってしまうという次第なのでした。
よく言えば取れる手段が多い。わるく言えばふらふらしている。そんな感じです。

ところで2025年中ももうどう頑張ってもスケジュールの空きがありません。仕事自体の追い込みというより、私自身もっと自分で自分を追い詰めて追い込んでいかなければならない、という感じです。
私が365日二十四時間戦えますかスタイルに行ければ良いのですが、さすがに休日は休まないと息切れしてしまうと思います。人間ですゆえに。
なので一応土日祝祭日に休みはあって、こういう趣味の絵なら息抜きとして描けはするんですが、対価を頂くご依頼となると、精神力も総動員しなければならないので難しい。
適当に描いていいのならいいのですが、商品としてお出しするものでそんな描き方をするわけにはいきません。本業と同じくらい、魂を込めてやらないといい絵にならないのは自分でもよくわかっているので、無責任に承る事ができない。

私がお客さんだったら、適当に描かれたものを商品として出されたら泣きます。

何の商品でも絵を最初に見てしまう人間なだけに、そのひきになる絵が入魂のものでなかったらまず手に取りませんし、たとえば既にファンだったとしたなら非常にがっかりしてしまうでしょう。そういう思いをさせたくないです。

なのでぼちぼち精神と体を休めながら、なんとかこの目の前の高山を乗り越えたいと思います。
以前「80%の出力で描いて行った方がいい」という話を聞いた事があります。でも、私はたぶん常に120%以上出していかないと山を越える事ができない人間なので、これからも業務では自分に圧力をかけながら、適度に休んで登頂を目指します。